症状別治療
交通事故によるむち打ち・首・肩・腰・膝の痛みなど症状別治療を紹介します
交通事故・むち打ち
むち打ち症、頭痛と吐き気、手・足・腰の痛みとしびれ、ハンドル外傷
むち打ち症
・むち打ち症が発生する背景
交通事故後に多く現れる症状のひとつが、「むち打ち症」です。
クルマ社会である日本では、特に都市部で交通渋滞が慢性化しています。
そのため、多くの交通事故が発生し、なかでも「追突事故」による、むち打ちの症例」が多く報告されています。
・むち打ち症とは
正確な名称は、「頸椎捻挫」、「外傷性頸部症候群」です。
自動車で追突をされると、強い衝撃が首や背中にかかります。
すると、首がまるでむちがしなるような状態になることから、「むち打ち症」と呼ばれるようになりました。
症状が現れる場所は首に限りません。腰などに出てくることもあります。
症状も、軽いものから、後遺症を残すほど深刻なものまで、さまざまです。
・むち打ち症の自覚症状
むち打ち症は、首や肩に症状が現れる「頸椎捻挫型」と呼ばれる症例が一番多く、むち打ち症全体の約7割以上を占めます。
首や腰の痛みをはじめ、肩こり、めまい、頭痛、体のだるさ、集中力の低下、手足のしびれ、倦怠感、感覚異常などの症状が出ます。
重症になると、ふらつき、膀胱障害が出ることがあります。
・施術
とにかく、一日でも早く対応することが大切です。
施術の開始は、事故後、遅くとも1~2週間以内が目安とお考えください。 放置していると、1カ月後に痛みが増す、日常生活に支障が出る、後遺症が残る恐れがあります。
逆に、施術開始が早ければ早いほど、改善度が大きく向上します。
・施術開始はお早めに
むち打ち症に限ったことではありませんが、交通事故後の施術は、一日も早く開始してください。
理由は、第一に、症状の悪化を防ぐためです。
次に、むち打ち症の原因を交通事故と特定するためです。
症状を長らく放置してしまうと、「日頃から、パソコンに向かう時間が長い仕事をしているせいでは?」などと間違った判断をされてしまうことがあります。
その場合、保険が適用されず、施術費用に大きな負担が生じてしまうのです。
頭痛と吐き気
・頭痛や吐き気は、体からのサイン
交通事故後に出てくる、不快な頭痛や吐き気については、私たちでも、よくご相談をいただいています。
頭痛や吐き気が厄介なのは、特に、事故後数日たってから症状が現れた場合、「風邪を引いたせいかな」と勘違いされる患者様が多いことです。
交通事故後は、いつもにも増して、体の些細な変化にも注意してください。
何か不調が現れたら、まずは事故を疑い、早めに診察を受けることをおすすめします。
手・足・腰の痛みとしびれ
・交通事故による痛みとしびれの関係
交通事故後、体のさまざまな箇所に「しびれ」を感じることがあります。
特に多いのは、首~肩~腕にかけてのしびれです。
しびれが起こる原因をたどると、痛みにたどり着きます。
事故による衝撃で生じた痛みを我慢しようと、無意識のうちに無理な姿勢をとり続けてしまうことがあります。
まず、痛みがあり、その痛みを放置することで、しびれが引き起こされてしまう仕組みです。
痛みやしびれは、レントゲン画像に写し出されないことが多いので、ともすると見落とされがちです。
患者様に自覚症状がある場合は、診察と施術を受けてください。
・むち打ち症によるしびれ
むち打ち症によって、しびれが引き起こされることもあります。
事故時の神経への圧迫により引き起こされる神経症状と関連します。
・症状の特徴
しびれがつらいのは、歩行、体のふとした動き、くしゃみや咳など、日常のちょっとした動作が困難になることです。
しびれの症状が悪化すると、麻痺を引き起こし、知覚障害が出たり、筋力の低下などを引き起こしたりしてしまうこともあります。
また、症状が断続的に続くのではなく、ふとしたときに発症することも多いのがしびれの特徴です。 しびれや痛みがない時に検査を受けると、神経障害の箇所の特定が難しいため、しびれを感じたときに検査を行うことをおすすめします。
・こわい「しびれの慢性化」
「軽いしびれだから、大丈夫だろう」と思うのは、たいへん危険です。
放置することで、しびれの範囲が広がったり、しびれ以外の症状が出てきてしまうことがあるからです。
少しのしびれでも軽視せず、早めの施術を行いましょう。
・しびれ
軽度のしびれであれば、軽い運動などにより症状が改善されるケースが多いです。
ストレッチや体操などの、体をゆっくりと動かす、無理のない運動をしましょう。
ただし、痛みや吐き気を伴う場合は、軽度ではない可能性があります。検査や施術を受けてください。
ハンドル外傷
・ハンドル外傷が発生する背景
正面衝突事故を起こした場合、運転手が特に受けやすい外傷のことです。
シートベルトを着用していない状態で正面衝突事故に遭うと、衝撃によって体が前に移動します。 その結果、膝がハンドル下側にあるインストゥルメントパネルの縁に当たります。
そこが支点となり、テコの原理に従って体が持ち上がり、フロントガラスに頭部が当たります。
さらに、その勢いで後方に跳ね返り、勢いが増した状態で、再び前方に体が投げ出されます。
胸部や腹部がハンドルに衝突し、けがをしてしまうのです。
・ハンドル外傷とは
主として、内臓の鈍的外傷を負います。 具体的には、腹部の肝臓・すい臓・十二指腸損傷、胸部の肋骨骨折、肺の損傷、心損傷の外傷です。
頭部をフロントガラスにぶつけることで、割れたガラスで頭部や顔を傷つけてしまうこともあります。
重要な臓器や頭部、顔が外傷を負うのですから、ほとんどのケースで重症となってしまいます。
最近は、エアバックの開発・普及により死亡事故は減少しておりますが、やはりシートベルトをしっかりと締めることが、何より大切です。
・施術
衝撃により、打撲や骨折を生じた場合、該当箇所、腫れた箇所にアイシングをはじめとした施術を行います。
なお、打撲や骨折の症状により、必要に応じて、他の医療機関をご紹介いたします。